早期リタイア・アウトドア旅行&日常備忘録「還暦プラス」

65歳を待たず早期リタイア後の日常生活・東京拠点 国内外アウトドア&温泉旅行記

新千歳空港 災害級大雪欠航「最悪の2016クリスマス寒波」交通障害編

「交通障害シリーズ北海道ルスツ編」この旅行は大変でした。

北海道を冬の嵐が直撃し 札幌で50年に1度の記録的大雪、

2016年 12月22日から24日まで 16千人が新千歳空港に足止め、

うち 2600人が3日連夜を空港ターミナルの床で過ごす」という。

ここから「交通障害ノンフィクション ドラマ」です。

近年は 気象情報が正確になり、

沖縄の台風で 1週間帰れない事は 避ける事が出来るけど、

未だに前もって 読めないのが北海道の雪による欠航です。

2泊3日なら 帰る日の状況は天気図で想像がついても、

飛行機の運行までは どうなる事か 想像がつきません。

少しの低気圧も 気になるようでは 冬の北海道には行けません。

この日も 帰る日の23日夕刻から 北海道の天気が荒れそうだ。

しかし北海道はとても広いから 大雑把なエリア予報は使えません。

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最悪のクリスマス寒波を予測し、早く東京へ帰る事に。

ルスツリゾートを当初は 16時半発の空港バスを 10時半に変更しました。

大滝の休憩地・きのこ王国にお昼。まだあまり雪は降っていなく、

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予約変更した飛行機の時間が 雪の降り始めボーダーライン。

本来の予約便は JL524  19時発 これは欠航する可能性が高いとみて、

13時の羽田行きJL 510便、これがベストだったのですが、

バスの空港到着がギリギリだったので 14時のJL512に変更済み。

バスは12時30分に着いて 念のため13時の JL510に乗れるか聞いたところ満席。

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ちょうど14時の JL512便も到着「大丈夫」だろうと思ったところ、

雪が降り始め 僅か1時間で あっという間に真っ白になりました。

滑走路の風景は一変、視界も悪いです。

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JL512 この大型機も満席でしたが 定刻にブリッジを離れ、

滑走路の先端で 離陸の準備は万端「なんとか帰れそう」と一息。

ところが2本ある 滑走路のうち1本が除雪で 閉鎖されました。

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時はインバウンド客で 大賑わいの新千歳、国際線も多数飛んできます。

異国からの便は燃料も少なく、当然にそれらが優先で着陸するから、

既に苫小牧沖は 着陸待ちが9機も旋回し待機中。

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1時間も 滑走路に待機しているうちに 機体に積雪が。

機長ほか 頻繁なアナウンスで「飛ばす」 意気込みを感じました。

「客室にお邪魔して翼の積雪を確認します」と放送があった。

窓から外が見えない「翼の雪を落とすためターミナルに戻ります」

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14時の飛行機が 2時間を滑走路で待機後 ターミナルへ。既に吹雪に。

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あ~1便早く乗れたら。滑走路で離陸の待機が無ければ・・

おもいっきり「たられば」・泣 タッチの差で欠航になりました。

当初の予約便の前後は全て欠航なので、早く帰る判断は間違いではなかった。

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荷物を受け取って既に18時。即座にホテルを探しました。

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ウェザーニュースを見ると 記録的大雪の恐れ。こりゃヤバいぞ!

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新千歳空港から 2駅先に宿がとれ 朝までユッタリしました。

宿の方に「また戻ってきても部屋に空きがありますか?」聞いた。

「羽田に着いたら電話下さい。部屋はとっておきます・笑」と。

なんて親切なホテルなんだろう。感謝感謝。

天候が落ち着くのは午前中のみ、JRで空港へ行こうにも雪が線路が。

「ポイント不転換発生!運転抑止」タクシーに乗換て空港へ。

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前回より新千歳空港はパンク状態で、函館北斗を目指し新幹線で帰る方、

苫小牧からフェリーで帰る方、様々な旅が繰り広げられていたようです。

新幹線は乗れないほどに 人が殺到しているとテレビで、

EXILEのメンバーは函館~札幌間を 車で移動し、

大きな事故を起こし重傷というニュースも流れた。

私も東京の仲間に電話すると「新幹線で帰れませんか?」

簡単に言うが 250㎞の距離は 東京から浜松の距離に相当する。

まして天候が悪化し 猛吹雪ホワイトアウト 選択肢としては超危険。

一刻も早く 北海道から飛ばないと。これから更に猛吹雪の予報。

青森行きに 若干の空席があったので 迷わずスマホから購入。

ところがカウンターは 長蛇の列でどうにもならず 出発の10時に・・・。

「すみません!青森に乗ります!」と、グランドスタッフさんが

「ご安心ください。幸い遅れていますので、間に合います!」

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40分遅れ、青森も現地の天候が悪く「引き返し条件付き」

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ランプバスで沖止めの飛行機に急ぐ

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この便も満席になった。

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デアイシング作業(除氷雪作業)が始まる。

翼に雪が積もると 揚力が得られず飛べない。

着雪を防ぐ効力時間は限りがあり 1時間も待たされたら 昨日の二の舞だ。

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うわ~また吹雪、一刻の猶予もないぞ!はやく離陸を!

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間に合った!「引き返すかも?条件つきフライト」

しかし これから豪雪が降る新千歳、引き返すって?

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青森空港は凄い風、機首が上向いて左に傾き、下を向いて右に傾き、

姿勢を立て直すため エンジンの音色が大きく変わります。

降雪はないものの 着陸できるか?新千歳にはもう戻れないぞ!

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この時は既に 新千歳空港は全便欠航2日目 に突入した事を知る。

成田行き13時のジェットスターGK106は飛んだのが最後?

苫小牧沖には 新千歳着陸便が 多数旋回し待機。

ほぼエアターンバックか 国際線は函館にダイバードです。

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ANA,JAL,LCCとも終日全便欠航に。

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なんとか青森で羽田 JL146に乗り継ぐ事が出来 旅が終わろうとしています。

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羽田に着いて札幌のホテルに電話した「ありがとうございました」

ウチの作戦は半分失敗しながらも、後半は成功だったのでは?

既に帰宅した 24日の夜 国際線エリアで中国人観光客100名が暴動。

非難する報道が流れていたけど、私は現場にいて解らなくもないな。

 

異国の空港で床に3夜以上も過ごし、先行き解らない不安な気持ち。

対応した空港スタッフは 泣いていた人も いたそうだ。

 

厳寒の地、凍り付いた滑走路、高い除雪能力で安全安定輸送を行う

使命感をもって 働かれている人たちの おかげだと思うのですが、

新千歳は 発着便数が除雪能力を 超えているように思えます。

機能の半分を旭川に移すとか、国際線は成田でトランジットさせるとか、

近隣国のように 大きな空港が作れないなら 対策を考えないと、

今後も冬の新千歳では、こういった辛い問題が起きると思います。