久しぶりに国鉄職場メシ(うどん)をつくってみた。
昔、消防士の友人と「主婦よりメシ作ってる」話をしたが、
現業の~24時間という 長い勤務の職場の多くは、
手が空いた者が、皆のメシを作る慣習があった。
ターミナル駅や、機関区 電車区 運転所ならば職員食堂があり、
低価格で食べる事が出来たが 24時間はやってないし、
夕刻はおかずが売れきれ、ご飯に醤油だけとか、
乗務員なら行路表で いつどこで食べるかが大きな課題。
まして中間駅や 沿線の保線、電力信号通信の検査班などは、
食事の調達が大変だったと 先輩たちから聞いた。
北海道の廃線駅などに行って そんな想いを寄せるのが 楽しみの一つ。
阿寒湖に近い「旧 相生駅」良い味を出していたな。
冬の北海道、どんな国鉄職員生活があったのか
想像してみると おもしろいです。
うん、秋になったら また行くか!感傷に浸るにはオススメ地。
さて本題の 国鉄職場メシ(うどん)の作り方。
昼前に手が空いた者が、自転車で北品川商店街に買い物へ。
何人分でも 豚こま100gと揚げ2枚は同じ~目的はダシなのだ。
予算は1人50円で、55円はダメであり 酷く叱られたから、
人数に合わせた量はモヤシで調整する。
八百屋のオバちゃんに「今日は10人!」っていうと、
バケツに入ったモヤシを それなりにサービスしてくれた。
当時モヤシを 100円分を買えば 多量で10人分はあった。
詰所にいる者は 大きいコンロにマッチで火をつける。
鋳物で出来たコンロは強力で すぐにお湯が涌く。
直径60cmの大鍋2つを火にかけ、
1つは汁用、もう一つでウドンを茹で始める。
一升瓶の醤油と乾麺(うどん)は月に一度 物資部で購入してくる。
配給伝票を持っていけば 自分のモノを買った時など
ツケが利いて、給料天引きも出来た。
茹で上がったウドンは 十分な水で洗うのが教え。
そしてウドンは 丸く玉にしてザルに並べる。
豚小間100g、油あげ2枚、モヤシを入れて醤油を投入し完成。
各自どんぶりにウドンを入れ、汁をかけて食べる。
全員が揃って食べる事はないし、事故や遅れが発生しても、
汁を温めれば いつでも食べる事が出来る工夫。
買物が困難な駅は 立食い蕎麦屋から汁をわけてもらったり、
都心から離れれば線路脇に生えている山菜を入れたとか、
私の頃は それほど食糧難ではなかったが、
自炊は暖かく ヘルシーで健康的、そして何しろ安上がり
この経験は、今も私生活の家事で役にたっている。