母は社交的で 仕事が好きな人だった。
最初は、昭和40年代の ヤクルトレディ、
エレベーターがない 5階建ての団地を周り契約を取る。
当時の東京は、人間関係の希薄さはなく、
断りずらさも あったろうが 効率よく売れた。
しかし捻挫をして、配達するのは小学生の私だった・笑
その後は、ファッション・アパレル業界を転々と パート、
母は お気に入りの 仕事だったが「壁」があった。
いわゆる 103万円の壁、130万円の壁、
親父に厳しく言われたのが「扶養の壁は越えるな!」
所得税はたいした額ではないが、社会保険料は大きく、
親父の扶養に入っていれば、健康保険料も年金も免除の恩恵。
母はそんな事より、好きな仕事をしたかったのだが、
壁を越えそうになると、社会活動を一時中断し、
つまらなそうに 家に引きこもる姿が可哀想だった。
父は、焼野原世代ながら、家事をこなす男だったけど、
「扶養にしておきたい」という古い気持ちも あったんだな。
昭和40年代から、 東京の団地では 共働きが進んでいて、
下校し 親が不在の家に帰る「鍵っ子」という言葉があり、
「夫は仕事、妻は家事と子育てに専念」の時代はとっくに過去。
大昔に決めた扶養制度とか、多くの壁は 時代にあってないし、
103万の壁に限らず、全ての壁を 取っ払ったらどうだろうか。
我々、高齢者にも壁がある~後期高齢者医療費(1割負担)
一つ目の壁・・「年金収入+その他の合計所得金額」が
単身世帯の場合200万円以上、複数世帯の合計320万円以上 (2割)
二つ目の壁・・課税所得145万円以上「現役並所得者」(3割)
年金収入等が、199万と200万では 大違い。
高齢者は働け!って人もいるけど、これでは労働意欲減退だよ。