早期リタイア・アウトドア旅行&日常備忘録「還暦プラス」

65歳を待たず早期リタイア後の日常生活・東京拠点 国内外アウトドア&温泉旅行記

2024滑走40日目③ニセコアンヌプリ・アイスバーン滑落の恐怖

3月末のニセコアンヌプリ 朝は雪が硬く、

人によっちゃ「アイスバーン」というだろう。

 

気温が上がった お昼前 ひらふキング第4リフトで

スキー場の最上部へ行ってみたが、

麓は雪が緩んでも 山頂部は 安定の硬さです。

ダイナミックコース(斜度30°)立ちゴケした人がおり、

硬い斜面を10mくらい滑落したのを見て、

さらに40分かけて ピークまで歩く事はないだろうから、

「G4 FUJIWARAゲート」から藤原の沢へエントリー

雪面の様子を見ながら スマホで写真を撮っていたら、

外国人カップルのスキーヤーが追い越して行った。

硬く荒れた雪面を 先行する男性は雪庇を越えたが、

後続の女性スキーヤーは 立ちはだかる雪庇に躊躇し、

速度を落としてしまい 乗り越えられず倒れてしまった。

すると 斜面を加速しながら 落ちて行くではないか!

「滑落の恐怖」前に スノーシューのガイドさんの話、

「落ちるお客さんを 呆然と見ているしかなかった」と聞いたが、

まさに行く先を 見守る事しか出来なかった。

スキー板が外れ これはマズい!止まる感じがしなかった。

いったい どれくらい滑落しただろうか・・50m以上?

「助けに行くぞ!」と言ったら、

ウチの還暦ガールは「やめたほうが?」と小声だ。 

「Are you OK!!!???」 叫んでみたが ここから遠い。

 

ウチも滑落したら シャレにならんから慎重に・・

外れたスキー板を回収!自力で登り返すのは無理だ。

滑落した人は上体を起こし手を上げた!無事で良かった。

スキー板を女性の元に届け 声を掛けたら、

「Thank you so much for your help・・・」声が震えていた。

さぞかし 怖かった事だろう。

 

そうした頃に 雪庇を越えた 男性スキーヤーが戻ってきた。

会話を聞いていたら スペイン語、

メキシコから来たという みるからに上級者だ。

 

彼は 彼女が滑落している時は 雪庇の向こうで見えず、

単に転んだだけ と思ってたようだが、

目の当たりにしたら ビビっただろう。

ふりかえってみれば 岩と見られる障害物が多々あり、

接触したら 自力で滑り降りる事は出来なかった思う。

ゲート外は ルールを守り自己判断で滑って良い訳で、

メキシコ人のスキーヤーは なんら問題はなく、

滑っていて転んだ訳ではなく 最初は単に倒れただけ。

 

ウチも危険予知「絶対に転ぶな!」とは言ったものの、 

まさか ここまで滑落するとは 思っていなかった。

 

ゲレンデ以外で パトロールに救助を要請すれば

スノーモービルと雪上車を使い 4人で4時間かかった場合、

だいたい 60万円くらいの実費が請求されるが、

大きな怪我をするなら 簡単に救助が出来ない場所だろう。

「他人に迷惑をかけない」「自分の足で立って帰る」

これは机上の空論ではなく 実体験で、

大自然で遊ぶ アウトドアの鉄則 あらためて肝に銘じた。