夕暮れ前 ウォーキング中の出来事、
右折専用レーンがある 見通しが良い大き目の交差点、
信号が青で交差点を渡り始めた。
私は右前方に こちらに右折する車がいるのは認識、
介護施設のハイエースだなと思っていた。
この車、直進車をやり過ごし 右折してきたのだが、
スピードを落とす気配がなく、加速を感じた。
とっさに右後を歩いていた ウチの奥さんの腕をつかみ、
思いっきり引っ張った。
ハイエースが 身体スレスレに通過したと思うのは、
私がグーパンチで 車の側面を思いっきり叩けたからだ。
車はハザードをつけ、向こう側の路肩にとまった。
ハイエースに施設の名が書いてあったから、
「電話をする!」と怒りムードの奥さんだが、
私は「青信号でも周りを見て渡らないと」と説教した。
「なんで私が叱られるの!」っていうから
いやいや、どちらが悪いじゃなくて、損をするのは歩行者。
怪我をしたら一生ひきずる。落とした命は戻らない。
そうこうしていたら、運転手さんが こちらに走ってきた。
「驚かせて申し訳ありません スミマセンでした」と平謝り。
私より年上で、70~75歳くらいだろうか。
車椅子の高齢者を乗せ デイサービスの送迎だという。
言い訳は「死角に入り見えなかった」
私が車体を叩いた「バコーン!」の衝撃で気が付いたそうだ。
私もハローワークに行って解るが、深刻な人材不足業の一つ。
私は「せっかく地域の為にお仕事されて、
事故を起こせば台無しなので、よろしくお願いします。」
高齢の運転手さんに声をかけた。
私のあまりにも 紳士的な対応に 奥さんも驚いていたが、
ウチの母は要介護5 でお世話になった経験から
お仕事のご苦労が なんとなく解る。
運転手さん、利用者には なくてはならない人だろう。
利用者に感謝されているだろうか?
ねぎらいの言葉を かけてもらっているだろうか?
本来なら引退して家にいて暇なら、
私もお手伝いするべきかもしれない。
複雑な気持ちになり お声をかけた。
「遅くまでお仕事お疲れ様です 気をつけて行って下さい」
翌日、この交差点で考えてみたが、見えない訳はない。
きっと疲れていたのだろう。
社会問題がつまった出来事に「明日は我が身」考えさせられる。