自動改札なき 昭和の鉄道はキセル乗車という、
区間の両端だけ切符を買う、不正乗車が横行した。
例えば 渋谷~五反田の定期券を持っていたら、
熱海で 一番安い初乗り切符を買えば 帰ってこれる。
長距離通勤の人が 両端の最安定期を買うケースも。
中間は無賃乗車となる 不正乗車だ。
だから あの頃の駅員や車掌は 接客サービスというより、
取締りの要素が 大きかったのでは?と思う。
寝ている人を ゆすり起こして「切符拝見!」と。
そんな駅員も 改札を少し やらせてもらった事がある。
ターミナル駅で 絶え間なく改札を通る人、
瞬時に 有効な切符か判断し ハサミを入れる。
ベテランは まるで曲を奏でるように リズミカルだが、
若僧の私は 手のひらを挟み 出血しまくり。
丁寧なOJT などなく「仕事は先輩から盗め」であった。
手が空いて お客さんから 場所でも聞かれたら、
お祖母ちゃんの荷物を持って お連れした事も。
「四国から来た」とミカンをもらった。
お客さんとの触れ合いが「楽しい」と思った頃やらかした。
束になった回数券の 根本にハサミを入れてしまった。
関西の方で「どないして つかうんや~」ごもっとも。
「私の失敗すみません」と言ったものの、
私を叱ったり 駅に苦情をいれる事もなく、
何度か「どないして つかうんや~」呟き立ち去った。
今、正当でも カスハラ (カスタマー ハラスメント)って時代、
「どないして つかうんや~」今も、しっかり耳に残っており、
ありがとう。大阪のおじちゃん!
若手の多少のミスは 軽く流してやる位の、
気持ちがあっても良いよね~うん。そうしよう。