早期リタイア・アウトドア旅行&日常備忘録「還暦プラス」

65歳を待たず早期リタイア後の日常生活・東京拠点 国内外アウトドア&温泉旅行記

親の運転が怖い・他界後の廃車「車は遺産」相続人に認知症あり

介護認知症の母を置いて 父が他界した頃の話です。

父は 80歳を過ぎ 亡くなる前まで運転しており、

私は 車に接触跡があるのに気が付いた。

「事故を起こし 人様を傷つけたら 取返しがつかない」

介護で出入りしていた ケアマネージャーさんと協力し

車を取り上げようとしたが 父は涙をこぼした。

介護疲れもあったろうが、強かった父の姿はなかった。

結局 車を残したまま 父はこの世を去った。

 

古く傷だらけの車、廃車なり引き取ってもらおうと、

手続きを知人に頼んだら 引き受けてくれたのだが、

「お父さんの実印と印鑑証明はありますよね?」

「しまった!死亡届を提出済み!印鑑証明が取れない!」

普通車は名義人が亡くなると 相続人全員の共有財産になり

長男ひとりの判断で 売却も廃車も出来ません。

 

車を処分すべく手続きを進めるには。。。

1.法定相続人全員の戸籍謄本

2.死亡が確認できる除籍謄本(死亡届)

3.遺産分割協議書(相続人全員の実印)

4.相続人全員の印鑑証明

5.相続人全員の実印が押してある委任状

 

人によっては 書類を揃えるのが困難でしょう。

ウチは相続人の一人 母が実印を持っていなかったので、

印鑑登録する手続きが 大変な事になる始まりになった。

私は役所で 母の代理印鑑登録すべく

「母が認知症で寝たきり 会話も字を書くのも無理」

と正直に相談したところ、役所の人は・・・

「意思能力がないため、実印を作る事はできません!」 

 

認知症の人が 相続人にいる場合(うちでいえば母)

家庭裁判所で 後見人を選任してもらい

その人が代理として 手続きを進める事になるので、

ボロ車を廃車にするだけなのに 長い月日がかかります。

 

私 母が認知であることを 話さなければ、

委任状をシレっと作って 代理で印鑑登録は出来た訳です。

(もち 正規の方法では ございません)

さて困った!手詰まりです。

良い方法が見つからず 数日後に兄弟が委任状を持って役所へ。

気が付いたかも知れませんが 役所は鬼ではないので、

書類が揃い 車を廃車処分にすることが出来ました。

 

この体験が ヒヤヒヤもので大変だった事から、

私「モノは持たない」断捨離を始めた訳です。

※軽自動車なら遺産分割協議書は不要で簡素です。

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父は 東京焼野原時代から 苦労して40代でやっと普通免許が取れ

車を月賦で買う事が出来た 夢にしても 歳とって、

道路には 通学のチビッ子、社会を背負った現役、

かけがえのない 命を持った人が 歩いてる訳で、

「アクセルと ブレーキ踏み間違えた」一言で済まされたら・・。

私も 親の車を 取り上げる事が出来なかった訳で、

それぞれ事情はあるにせよ、私の本音としちゃ、

国には「運転は〇〇歳まで」法律を作って欲しいと思います。